古くからヨーロッパ諸国では、
肉や乳脂肪を多く摂る国の国民ほど、
心臓病による死亡率が高いことが定説になっていました。
しかし、フランス人だけは例外で、
動物性脂肪をたくさん摂っている割に、
心臓病の死亡率はヨーロッパ諸国で一番低かったのです

このフランス人特有の矛盾は、
フレンチパラドックス(フランス人の逆説)と呼ばれて、
長年、学者達を悩ませて来ました。

1993年になって、この「謎解きの鍵」として、
アメリカの研究者が発表したのが、
フランス人が常に飲んでいる「赤ワイン
」にたくさん含まれている「ポリフェノール」という物質でした


アメリカのテレビがこの話題を紹介するやいなや、
全米の酒店から赤ワインが姿を消してしまったというほどの一大ブームが巻き起こったのは有名な話です。
「ポリフェノール」は赤ワインの赤色の元になっている物質です。
赤ワインは白ワインよりも高温で皮や種も一緒に発酵させるため、
白ワインの十倍近いポリフェノールがたっぷりと抽出されています。

1994年に、国立健康栄養研究所が、
赤ワインのポリフェノールには動脈硬化を防ぐ働きがある

と研究結果を発表して以来、
日本にも赤ワイン
の人気は海を越えて飛び火して来ました。

「肉料理には赤ワイン」といった先人の知恵は、実は理に叶っていた訳です

しかし、健康によい赤ワインといっても、
もちろん飲み過ぎは身体を壊します。
なぜならフランスは、
赤ワインの適量は一日にグラス1~2杯程度で十分に効果が発揮されると言われています。
S.fuk
